近年の採用手法のトレンド5選!欲しい人材へアプローチするには

近年、社会情勢の変化によって、従来の採用手法が通用しなくなってきています。何度も求人募集を行っているのに応募者が集まらず、困っている採用担当者も多いのではないでしょうか。 今うまくいっていない方法を続けても、結果が出にくいものです。今回はトレンドの採用手法を紹介しますので、人材採用がうまくいかず悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。

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近年の採用状況はどうなっている?

効果的な採用手法を考えるには、現在の採用状況を把握することが大切です。

ここでは、近年の採用状況について解説します。

市場は『売り手』から『買い手』へ

労働人口の減少などの要因により、2010年ごろから2019年にかけては、求職者側に有利な「売り手市場」が続いていました。

しかし、新型コロナウイルス感染症の影響によって、2020年にはひとつの企業に多くの求職者が集まる「買い手市場」へと変化しています。

厚生労働省の調査によると、雇用動向を知るための重要な指標である有効求人倍率は、2019年には1.60倍と、バブル期の1.46倍を超える数値となっていました。これが2020年には1.18倍に、さらに2021年10月には1.15倍まで下がっています。

さらに、繰り返される緊急事態宣言などによって経営状況が悪化し、社員を抱えきれなくなって早期退職者を募る企業が増加し、その結果、内定率も下がっているのが現状です。

出典:「一般職業紹介状況(令和3年10月分)について」(厚生労働省)

オンラインでの採用活動が主流に

新型コロナウイルス感染症は、企業の採用業務にも大きな変化をもたらしています。これまでの採用活動といえば、企業説明会や採用イベントの開催、オフィスに出向いてもらっての面接などの対面形式が基本でした。

しかし、人流抑制措置が実施され、対面形式のイベントや面接ができなくなったことから、web会議システムなどを活用したオンラインでの採用活動が主流になったのです。

経団連によるアンケートでは加盟会社中、2021年の採用活動において、約88%の企業がオンライン説明会を、約92%の企業がオンライン面接を実施したとの結果が出ています。

出典:「2021年度入社対象 新卒採用活動に関するアンケート結果-コロナ禍における採用活動の状況と今後の見込み」(一般社団法人 日本経済団体連合会)

また、インターネットやSNSの普及により、求職者側も情報収集やマッチングをオンラインで行う人が増えています。

押さえておきたい!近年トレンドの採用手法5選

ここからは近年トレンドの採用手法を紹介しますので、「自社の採用手法が時代に合っていないかも」と感じている方は、ぜひチェックしてみてください。

【採用手法のトレンド:その1】ソーシャルリクルーティング

ソーシャルリクルーティングとは、SNSを利用した採用手法です。TwitterなどのSNSをチェックし、気になる人材を見つけたらメッセージ機能で連絡を取ります。

ソーシャルリクルーティングのメリットは、企業の担当者が直接連絡するため、優秀な人材に接触しやすいこと、求人サイトに登録していない潜在層にアプローチしやすいことです。また、SNSの多くは無料で使えるため、採用コストの削減にもつながります。

ただし、こまめにSNSをチェックしたり、自社の情報を発信したりする必要があり、手間がかかるのがデメリットです。また、SNSならではのスピーディーな対応や気軽なやり取りに対応できる、コミュニケーション能力も求められます。

【採用手法のトレンド:その2】採用オウンドメディア

最近は、採用オウンドメディアを利用した人材採用を行う企業も増えています。主に自社サイトやブログなどで求人情報を発信する方法です。

自社で運営しているため企業文化や求める人物像を掲載したり、社内の雰囲気がわかる写真を載せたりと、従来の募集要項に縛られない自由なコンテンツを発信できます。

求職者の多くはオンラインで情報収集しているため、魅力的なコンテンツを作ればマッチ度が上がるでしょう。また、事前にどのような企業なのかが把握しやすいのでミスマッチが起こりにくく、定着率が上がりやすいのもメリットです。

ただし、高い効果を生む質の高いコンテンツを作るには、相応の技術と時間、コストがかかります。

【採用手法のトレンド:その3】リファラル採用

リファラル採用とは、自社の社員に友人や知人を紹介してもらう採用手法です。従来の採用手法では出会うのが難しいタイプの求職者と出会える可能性があるとして、近年注目を集めています。

自社と求職者それぞれの特徴、性格などをよく理解している社員が直接紹介するだけあって、事前に企業理解が深まっていてマッチング率が高く、入社後も馴染みやすいのが特長です。

社員からの紹介なので、求人サイトに登録したり採用イベントを開催したりするよりも、コストがかからないメリットもあります。

ただし、紹介された人材が100%自社にマッチするとは限らず、不採用になる可能性もある点に注意が必要です。不採用となった場合に、人材を紹介してくれた社員との関係が悪くならないよう配慮が必要です。

【採用手法のトレンド:その4】採用ミートアップ

採用ミートアップは、4~5年ほど前から導入する企業が増えてきている採用手法です。簡単な企業説明会や座談会、食事会などを開催し、求職者にアプローチします。選考に進む人を探すよりも、自社に対する志望度を上げることに重きを置いているのが大きな特徴です。

本格的な企業説明会だと求職者にプレッシャーがかかるため、志望度が低い求職者は参加を見合わせるでしょう。

しかし、ライトな雰囲気の採用ミートアップであれば、志望度が低い人でも気軽に参加しやすいため、これまで縁がなかった求職者と関係を築ける可能性があります。

最近は採用ミートアップ専用のサービスも出てきているので、採用ミートアップの経験がなくても企画、開催しやすいでしょう。

ただし、採用ミートアップもほかの採用イベントと同じく、日程調整の手間や会場費などのコストがかかるというデメリットがあります。

【採用手法のトレンド:その5】ダイレクトリクルーティング

ダイレクトリクルーティングとは、求職者が応募してくるのを待つのではなく、企業が主体的に動く「攻め」の採用手法です。

ダイレクトリクルーティング専用サービスに登録し、希望条件に合致する求職者が現れたらスカウトメールを送るなどして、企業側から積極的に求職者にアプローチします。

従来の待ちの姿勢の採用手法では、必ずしも自社が求める人材が応募してくるとは限りません。しかし、企業側からアプローチするダイレクトリクルーティングなら、ニーズに合った求職者を見つけやすいというメリットがあります。

さらに、新卒、第二新卒、転職希望者など幅広い人材にアプローチできるため、広範囲に母集団形成ができるのも魅力です。

ダイレクトリクルーティングの詳細については、「ダイレクトリクルーティングとは?メリット・デメリット」で詳しく解説しています。

ダイレクトリクルーティングの導入を考えている方は、ぜひ「社長メシ」へご相談ください。

社長メシは求職者と企業をつなぐ採用マッチングアプリです。ダイレクトクルーティングでは、企業側から求職者へオファーを送ることが一般的です。しかし、社長メシなら企業が食事会や会社説明会などのイベント情報を掲載しておくことで、求職者側からもオファーが届く仕組みになっています。

届いたオファーの中から気になる求職者を選択すれば直接交流できるため、どのような人物かを判断しやすくなります。

新卒、中途かかわらず利用でき、一般的なダイレクトリクルーティングよりもマッチングの精度が高いため、効率良く採用活動を進めることが可能です。

まとめ

目まぐるしく情勢が変わる昨今、従来の採用手法では、優秀な人材の確保が難しくなってきています。もし現在採用活動がうまくいっていないなら、新たな採用手法を取り入れるタイミングかもしれません。

今回紹介したように、企業側から積極的に動くダイレクトリクルーティング、魅力的なコンテンツで自社をアピールする採用オウンドメディアなど、新しい採用手法がどんどん増えています。

どの採用手法が合うかを考えて、導入を検討してみてはいかがでしょうか。