採用ミスマッチをなくすには?ミスマッチが起きる原因や防ぐ方法!

採用活動において、イレギュラーな損失となるのが早期離職です。入社して短期間で離職する理由はさまざまですが、根本的な部分を見ると、採用ミスマッチによるケースが少なくありません。 ある程度の採用ミスマッチは仕方ないとしても、可能なかぎり対策しておきたいものです。今回は、採用ミスマッチが起こる原因や、防ぐための対策を紹介します。

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採用におけるミスマッチとは

採用ミスマッチとは、転職者や新卒が求めているものと、企業が人材に求めているものにズレが生じている状態のことです。採用ミスマッチを招く原因として、たとえば以下の要素が挙げられます。

・雇用条件

・仕事内容

・社風や企業文化

・スキルや能力

雇用条件の例を挙げるなら、「残業なしと聞いていたのに、実際は残業が毎日のように生じる」なども採用ミスマッチといえます。ほかにも給料システムや昇給条件などが入社前と後で異なれば、トラブルの原因となりかねません。

一見すると細かなトラブルでも、人材と企業のズレを解消できなければ、離職の可能性は高くなります。

採用ミスマッチが起きる原因は?

事前に募集要項を公表しているにもかかわらず、採用ミスマッチはどの業界でも生じています。採用計画を入念に立てている企業でも、些細なことが原因で採用ミスマッチに悩まされることがあります。

採用ミスマッチが起きる主な原因は、次の3つです。

デメリットとなる情報を開示していない

採用ミスマッチを起こす最大の原因が、情報不足です。企業側は給料システムや求める人物像、能力や資格などをあらかじめ開示したうえで採用活動を行いますが、中にはデメリットとなる情報をあえて開示しない企業もあります。

残業の有無や昇給条件、非正規から正社員登用の実績など、デメリットとなる情報は企業によって異なります。採用要件に限らず、不明瞭な労働条件や労働環境、事実と現状が異なるケースも採用ミスマッチを引き起こす原因です。

求人への応募者は、会社のホームページや求人票など限られた場所からしか情報を得ることができません。企業側が開示している情報が少なかったり不正確だったりすれば、応募者は自分に合う会社かどうか判断できないまま表面的な情報のみを頼りに応募することとなります。

面接での相互理解が不十分

条件面以外の部分に違和感を覚えるケースも多く、面接に採用ミスマッチの原因が隠れていることもあります。面接は条件や能力の確認に加えて、応募者の性格や適性を見極める場です。

しかし、採用ミスマッチが生じやすい企業の場合、面接官が面接の目的を理解していなかったり、相互理解の場として十分に活用できていなかったりします。もちろん企業側のみの問題ではなく、応募者側が企業の経営方針や理念、求めるスキルを把握せず応募している場合もあるでしょう。

企業側と応募者側、両方が面接の機会を活かしきれず、相互理解が不十分なまま採用に至ることが、採用ミスマッチの原因です。相互理解できていない状態で採用しても、「社風がイメージと違った」「現場の雰囲気についていけない」と早期離職の理由になったり、従業員の不満につながったりするでしょう。

入社後のフォローが足りない

入社後のフォローが適切ではない場合や、不十分な場合も、早期離職やトラブルを招くことがあります。たとえば社会人経験のない新入社員へのフォローが後回しになっていると、本人は新しい環境下で不安やストレスを抱えながら過ごし、さらに仕事も覚えなければなりません。

近年は新入社員の定着率を向上させるために、メンター制度を取り入れるなど、積極的なフォローを行っている企業も増えています。企業ごとに最適なフォロー方法は異なりますが、相談する場や相手を会社が提供できるという体制があれば、離職に対するブレーキ効果が期待できるでしょう。

反対に、入社後のフォローに消極的な企業の場合、新入社員から早々に見切りを付けられる(早期離職される)可能性は高くなります。

採用ミスマッチを起こさないための対策

すべての企業が同じ能力や性格の人材を求めるわけではないことと同じく、応募者側も同じ待遇や環境を求めているとは限りません。よって綿密な対策やフォロー体制を取り入れている企業であっても、採用ミスマッチは少なからず生じます。

重要なのは、採用ミスマッチをあってしかるべきものと考えず、少しでも起こさないために対策することです。

多くの企業で取り入れやすい採用ミスマッチ対策として、次の4つが挙げられます。

適性テストを実施する

適性テストは、SPIやクレペリン検査などです。応募者のストレス耐性や組織適正、コミュニケーション能力といった、目に見えない部分が見極められます。

新卒採用はもちろん、中途採用にも適性テストの実施がおすすめです。即戦力を求める中途採用者は能力や経歴が重視されがちですが、自社と相性の良い優秀な人材に長く働いてもらうためには、仕事に対する考え方や価値観も重視しましょう。

長期インターンを活用する

入社後のギャップを軽減させる対策として有効な方法が、インターンです。より企業文化や雰囲気を理解してもらえるよう、長期スパンで取り入れてみてはいかがでしょうか。

入社する前に実際の業務を体験することで、仕事内容のミスマッチを防ぎ、社内の雰囲気や社員の働き方を知ったうえで入社してもらえます。

リファラル採用を取り入れる

従来の採用方法に加えて、リファラル採用などほかの手法を取り入れることも、採用ミスマッチのリスク軽減につながります。リファラル採用とは、既存社員に人材を紹介してもらい、採用することです。

自社の雰囲気や働き方をよく理解している社員の目で、マッチしそうな人材を紹介してもらうことにより、性格や能力面のギャップも抑えられます。紹介してくれた社員には、違法とならない範囲で一定のリターンを用意すれば、積極的に人材を紹介してもらえるでしょう。

構造化面接法を導入する

採用ミスマッチは、同じ人材でも面接官ごとに評価が異なるような環境でも起こり得ます。面接官による差を軽減できる方法が、構造化面接法の導入です。

構造化面接法とは、あらかじめ評価の基準や質問項目を決めておき、面接官はマニュアルに沿って選考を行います。判断基準が統一されるため、どの面接官が担当しても応募者の能力や自社との相性を客観的に評価することが可能です。

ミスマッチを防止するために押さえておきたいポイント

採用ミスマッチを防止するためには、選考手法やルールを変更するだけではなく、経営層をはじめとした関係者からの理解やサポートも必要です。

最後に、ミスマッチ防止につながるポイントを3つ紹介します。

会社についてのデメリットも伝える

優秀な人材を獲得するために、自社のメリットを重点的に伝えることは大切です。一方で、デメリットを伝えずに採用すれば、入社後のミスマッチや早期離職につながるリスクもあります。

選考時は会社についてのメリットに加えて、デメリットもあらかじめ伝えておきましょう。応募者はデメリットを先に知ったうえで内定を受けるかどうか判断でき、実際に問題へ直面したときのダメージを最小限に抑え、乗り越えることができます。

内定者のフォローに力を入れる

内定者や入社直後の新入社員には、積極的にフォローを行うことが大切です。頻繁にコミュニケーションを取ったり、社内イベントに招待したりと、会社に対して相談しやすい印象や親しみをもちやすい環境を作ります。

入社後は新入社員向けの研修を定期的に行い、仕事や社会人生活に対する不安も取り除きましょう。相談窓口を設置するなど、上司や同僚には相談できない不安を受け止める場の提供もおすすめです。

カジュアル面接の良さも知っておく

内面を重視した採用を行うのであれば、カジュアル面接を選択肢に加えるのも良いでしょう。カジュアル面接とは、採用担当者と求人への応募者が、リラックスできる環境で対話して採用の判断材料を得る方法のことです。

通常の面接シーンとは異なる雰囲気の中、自然な会話を交えたやり取りは、互いに本音が話しやすく、相互理解につながります。

求職者と気軽な場で対面して採用活動を実施するのであれば、「社長メシ」がおすすめです。

社長メシ」なら、求職者から届くオファーの中から気になる人材のみを招待し、食事会などで直接会話できるため、人柄や考え方も重視した採用が可能です。食事をしながら会話することで、互いの本音をぶつけ合い、自社と相性の良い人材を見極めやすくなります。

まとめ

採用ミスマッチは、多くの企業で起こり得る問題です。一方で、事前対策を行えば、採用ミスマッチやその後の早期離職リスクを軽減することができます。

まずは採用ミスマッチが起こる原因を理解し、自社に不足している予防策はないか確認してみましょう。場合によっては段階を踏んだ従来の採用方法よりも、カジュアル面接のほうが人材と企業の間に強いエンゲージメントを生み出すこともあります。

カジュアル面接を手軽に取り入れたい方は、ぜひ「社長メシ」をご検討ください。