成果報酬型求人とは、成果が発生するたびに費用が発生する求人媒体のことです。そのため初期コストがかからないのがメリットです。
ただ、成果報酬型求人ゆえのデメリットもあるので、その点は一定頭に入れておきましょう。
そこで、この記事では成果報酬型求人についての解説と、そのデメリットを中心に取り上げます。また、成果報酬型求人以外に検討すべき手法についていくつか解説していきます。
成果報酬型求人とは?
成果報酬型求人とは、求職者から応募があった場合や採用が決まった場合に成果報酬として手数料を支払う求人媒体のことです。
応募者または採用決定者がひとり決まるごとに成果報酬を支払う仕組みになっています。そのため、求人広告を掲載するだけでは費用は発生しません。初期コストが発生しない分、資金力の乏しい企業にとって導入しやすい料金形態といえます。
成果報酬型求人の課金形態
成果報酬型求人は、企業が人材を採用する際の課金方式で、成功報酬に基づくモデルです。この課金形態には主に二つのタイプがあります。
- 採用課金型
- 募集課金型
簡単に説明すると、課金されるタイミングが採用フローのどの位置によって変わってくるかという点にあります。
採用課金型
採用課金型では、企業が求人広告を出しても、応募者が実際に採用されるまで費用は発生しません。採用が成功した場合にのみ、企業は求人サービス提供者に対して料金を支払います。
この方式の最大の利点は、無駄な広告費用を抑えることができる点です。採用されなければ料金が発生しないため、リスクが低減されます。
募集課金型
募集課金型は、企業に対して求職者から応募があった際に課金される形式になります。募集課金型は、採用課金型に比べて広告効果は大きいものの採用コストに予算を割くことができない企業との相性は悪いといえます。
ただ、母集団形成することに対して前向きで資金力がある場合には非常に相性が良いといえます。
クリック課金型
クリック課金型は、indeed等で導入されている課金形式です。募集要項等へのリンクのクリック数に応じて課金がなされます。
とにかく、応募者を増やすために母集団形成をしたいという企業にとって相性が良いといえます。
成果報酬型求人のデメリット
成果報酬型求人は、確実に採用や募集につながる反面、デメリットも存在します。ここでは、成果報酬型求人を利用するデメリットを紹介します。
デメリット①|大量採用には向いていない
大量に人材を確保するとなると、採用した全員分の報酬を支払う必要があるため、採用コストが膨らんでしまいます。
例えば、ひとり採用した場合に1万円の手数料が発生する場合、10人採用すれば10万円のコストが発生することになります。
また、離職率の高いところだと何度も採用と離職を繰り返し、そのたびに手数料を支払うことにもなりかねません。
デメリット②|予算が少ないと採用ハードルが高くなる
費用対効果を重視してしまうと採用ハードルが高くなり、採用しづらくなってしまいます。
常に採用コストのことを念頭においたままでいると採用に対して躊躇してしまい、結果的に優秀な人材を逃すリスクになりかねません。
「この人を採用すると〇万円の費用が発生するのか」などと考えてしまい、なかなか採用に踏み切れないということがあります。
デメリット③|採用までに時間がかかることもある
成果報酬型求人は初期費用がかからないため、広告宣伝費を確保しにくく集客力が弱い傾向にあります。
そのため、求人広告を掲載しても応募が全然来ないといった事態も起こり得ます。場合によっては数週間〜数ヵ月ほど応募者が集まらないケースもあるため、急いで人材を確保したい場合も、成果報酬型求人が適しているとはいえません。
デメリット④|求人原稿は自社で作成しなければならない
一般的に成果報酬型求人は、自社内で求人原稿を作らなければいけません。
掲載する内容によって応募者の獲得も左右されるため、原稿の作成はハードルの高い作業といえるでしょう。文章を考えるだけでなく、社内の雰囲気がわかるような写真を用意する必要もあります。
求人原稿を作成するノウハウを自社でもっていれば良いのですが、ノウハウがない場合に、1からターゲット層に響く文章を用意するのは、難しいものです。
求人広告を出してからも時間がかかる可能性もありますが、求人を出す準備に時間がかかることになるかもしれません。時間的なコストを考えても、成果報酬型求人は適していないといえるでしょう。
成果報酬型求人のメリット
成果報酬型求人のデメリットを紹介してきましたが、もちろんメリットも存在します。ここからは、成果報酬型求人のメリットを、3つ紹介していきます。
メリット①|初期費用が発生しない
「求人広告を掲載して応募が来なかったらどうしよう」「応募者が来ても、採用まで辿り着けなかったらどうしよう」と不安を抱える企業でも、初期費用がなければ参入するハードルは低くなります。
また、求人広告を掲載してみて、ターゲットとなる人材から求人応募が来るかどうかも見極めることも可能です。無料で求人を掲載できるため、応募がなくても赤字になるリスクは抑えられます。
メリット②|掲載期間の制限がない
成果報酬型求人には、掲載期限が設けられておらず、いつまでも求人を掲載できます。そのため、時間をかけて採用活動を行いたいときに向いています。
例えば、「自社の経営理念に共感してくれる優秀な人材を2人確保したい」と考えた場合、じっくりと応募者と向き合うことが必要となります。
採用に至るまでに時間がかかりそうだと判断できる場合は、成果報酬型が向いているといえるでしょう。
メリット③|採用数が少なければコストを抑えられる
先述したとおり、成果報酬型求人は求職者から応募があった場合や採用が決まった場合にのみ費用が発生します。
ひとりの人材を確保した場合は、ひとり分の費用しか発生せず、無駄が生じません。少人数をじっくり採用したい場合は、成果報酬型求人を活用すると良いでしょう。
成果報酬型求人の種類
成果報酬型求人の代表的な事例について解説していきます。主に下記の図のように、人材紹介会社や求人広告、ダイレクトリクルーティング等が成果報酬型求人に該当するケースが多い。
人材紹介
人材紹介は、人材紹介会社が企業のために適切な候補者を見つけ、斡旋するサービスです。
このモデルでは、企業が候補者を採用した時点で初めて紹介料が発生します。人材紹介会社が企業の人材要件に合わせて候補者を選定するため、企業は時間とリソースを節約できます。
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ダイレクトリクルーティング
ダイレクトリクルーティングは、企業が直接候補者を見つけ出し、接触を取る手法です。
この方法では、採用プロセスにおいて企業がよりアクティブな役割を担います。採用成功時にのみ料金が発生するため、効率的でコスト効果が高いと言えます。
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求人広告
求人広告は、オンラインやオフラインのプラットフォームを使用して、広く求職者に対して募集情報を発信する手法です。
成果報酬型の場合、広告を通じて応募があった人材が実際に採用された時にのみ料金が発生します。
この方法は、多くの応募者にリーチすることが可能で、特に広範なスキルセットを持つ人材や一般的な職種に適しています。
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社長メシなら
広告掲載型求人の導入を考えているのであれば、社長メシがおすすめです。社長メシは、企業と求職者の双方向でオファーを送り合える採用マッチングアプリです。イベント情報や動画を掲載することで自社の魅力を伝えることができ、自社に興味や関心のある人材からオファーが届きます。
また、社長メシは一律料金で活用できるため、採用コストを抑えたい企業にもおすすめです。社長メシのプランは、以下のように設定しています。
プラン名 | 料金 | オファー機能 | 採用制限 | イベント開催枠 |
---|---|---|---|---|
イベントプラン | 60万円/1年 | × | 無制限 | 6回 |
学生オファープラン | 100万円/1年 | 〇(100枠) | 4名 | 6回まで |
23卒オファー代行プラン | 50万円(2023年3月まで) | 〇(100枠) | 無制限 | 4回まで |
中途オファー代行プラン | 120万円/半年 | 〇(100枠) | 無制限 | 6回まで |
中途オファープラン | 100万円/半年 | 〇(100枠) | 2名まで | 6回まで |
中途成果プラン | 10万円/半年 | × | 無制限 | 10回まで |
なお、気になる人材に対して企業からオファーを送ることも可能です。オファーを受けた学生とは、食事会やオンラインなどで交流を深められます。自社のビジョンや考え方に共感してくれる人材を見つけたい場合は、ぜひ社長メシの利用を検討してみてください。
まとめ
成果報酬型求人とは、成果が発生するたびに費用が発生する求人媒体のことです。メリットだけではなくデメリットも考慮したうえで、活用を検討しましょう。
また、求人媒体は成果報酬型のほかに、広告掲載型も存在します。広告掲載型は成果報酬型とは異なり、掲載料が発生する仕組みです。一律料金の場合が多いため、多くの人材を確保したい場合でもコストを抑えられるでしょう。
それぞれの媒体の特性を理解して、活用する方法を検討してみてください。