新卒採用を取り巻く現状
少子化が進む日本では、労働人口の減少が深刻化しています。必然的に、企業の新卒採用も厳しい状況が続いています。
リクルートワークス研究所が実施している大卒求人倍率調査によると、2022年卒の大学生、大学院生の求人倍率は、依然として1.50倍と高止まりです。今後も企業の人材確保が難しい傾向が続くことが予想されます。
出典:「第38回ワークス大卒求人倍率調査(2022年卒)」(リクルートワークス研究所)
なかでも人材確保が難しいのは、中小企業です。中小企業の求人倍率は大企業に比較すると非常に高く、深刻な採用難が継続しているのが実情で、採用活動の工夫が求められています。
なお、新卒採用の現状については以下の記事でも詳しく紹介しています。こちらもあわせてチェックしてください。
【新卒採用】担当者が抱える4つの課題
大手企業と同じ人材不足が続くなかで、なぜ中小企業が人材確保に伸び悩んでいるのでしょうか。
その理由は、企業によってさまざまです。ここでは、中小企業が抱えがちな、新卒採用の課題を紹介します。
課題1.母集団を形成できない
大手企業は知名度が高く、安定性もあるため、就活生から多くの応募が集まります。一方、中小企業は知名度が大手企業と比べて低いため、新卒採用で母集団を形成しにくい傾向です。
国内には、同業種だけでも何百という企業があります。学生としてもすべてをチェックするのは難しいため、知名度を目安に志望企業を選ぶことが少なくありません。
また求人媒体に情報を掲載している中小企業は、他社の求人に埋もれてしまいがちです。ターゲットとなる学生に出会うチャンスがないのでは、採用には結びつきません。
▼以下の記事もご参考ください。
新卒採用を成功に導く8つの母集団形成の方法と実施時のポイント
課題2.求める人材の応募が少ない
母集団の形成が難しいことで求める人材からの応募がなかなか集まらないことも、中小企業が採用活動で抱えがちな課題として挙げられます。たとえ就活生がたくさん集まったとしても、求める人材がいなければ内定承諾まで進むのが難しくなります。
とはいえ、自社にマッチしていない人材を採用すると、内定辞退や早期退職につながる可能性があるため、選考の際は慎重に進めなければなりません。
▼以下の記事もご参考ください。
【なぜ?】求人を出しても応募がこない理由とは。原因と4つの解決策を紹介
課題3.採用に多くのコストをかけられない
中小企業は、大手のように採用活動に多くのコストや人手をかけられないのもネックです。限られた予算のなかで企業説明会の開催や求人媒体への広告掲載を行わなければならないなど、採用活動の負担が大きくなります。
採用活動に多くのコストをかけられない企業ほど、効率的な採用を意識する必要があります。採用活動で無駄な費用が発生していないか、その都度見直すと良いでしょう。
▼以下の記事もご参考ください。
一人当たりの平均採用コストはどれくらい?コストを抑える方法を紹介
課題4.選考・内定辞退が多い
採用時の選考や内定を辞退する就活生が多いのも、中小企業にありがちな問題です。選考中の学生で大手企業から内定が出たので辞退をされた、連絡を取りあっていた就活生が予定通りに面接に来ない、連絡が取れなくなるといったトラブルも起こりがちです。
こういったトラブルは、連絡不十分や選考スピードが遅いことなどを理由に、学生の心が離れてしまうことで引き起こされます。学生の自社に対する志望度が低いと内定辞退に至りやすいため、採用したい学生とは密にコミュニケーションを取り続けることが大切です。
▼以下の記事もご参考ください。
【内定辞退を防止】するために効果的な取り組みとは?原因や具体例を紹介
新卒採用を成功させる3つのポイント
最後に、新卒採用を成功に導くポイントを解説します。他社との差別化を図り、自社に合う人材を確保しましょう。
採用ターゲットを明確にする
新卒採用を成功させるには、まず求める人物像、すなわち採用ターゲットを明確にする必要があります。曖昧な条件だと人物の見極めが十分にできず、必要な能力を備えていない学生を採用したり、採用してもミスマッチから早期退職につながったりしてしまうおそれがあります。
求める人材の能力や性格、価値観などを具体的に作り込み、具体的な学生のイメージを固めましょう。もし採用ターゲットの特徴を決めるのに迷ったら、社内で活躍している社員を参考にしてみるのがおすすめです。
人物像の明確化が難しい場合は、適正検査を取り入れるのも有効な方法です。社員の特性を客観的に判断するのに役立つため、マッチング率の高い採用が実現します。
▼以下の記事もご参考ください。
採用においてペルソナを設定するメリットと決め方を解説
採用フローの見直しをする
選考や内定辞退が多い場合は、採用フローの見直しが必要です。
選考段階で時間がかかっていると、優秀な人材を逃してしまう場合があります。面接回数などの採用スケジュールが適切かどうか、改善できないかも含めて検討してみましょう。
どの段階で辞退されるのか洗い出し、ピンポイントに改善するのも効果的です。たとえば、説明会や社内見学のあとに辞退する学生が多い場合は、十分に自社の良い魅力を伝えていないことが原因と考えられます。プレゼンの練習や内容の見直しをして、就活生に対して魅力付けを行いましょう。
▼以下の記事もご参考ください。
採用フローとは?立て方や新卒と中途での違いについて解説
他の採用手法の導入を検討する
新卒採用で良い成果が出ない場合は、ほかの採用方法を導入することも検討してみましょう。
採用活動の手法は、時代によって変遷していきます。手間やコストをかけて採用活動を行っても、新卒に対するアピール力やターゲット層に絞ったアプローチが不足していると、良い成果に結びつきません。
また、企業の知名度が低ければ就活生の興味を引きつけにくいため、採用チャネルや求人内容の見直しも必要です。就活生に企業を広く認知してもらう工夫をしながら、前向きに新しい採用手法を取り入れてみると良いでしょう。
近年は学生からの応募を待つのではなく、ダイレクトリクルーティングやリファラル採用といった、企業が積極的にアプローチする採用手法が注目されています。
今までのやり方を見直して、自社の目的にあう採用手法の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
学生とのマッチングを重視するなら、「社長メシ」を活用するのも選択肢のひとつです。
社長メシは、企業と求職者、双方向でオファーを送り合うことができる採用マッチングアプリです。企業が食事会や会社説明会などのイベント情報を掲載することで、学生からオファーが届きます。
企業に興味・関心をもった学生からオファーが届くため、通常の採用手法よりもマッチング精度が高まり、内定承諾率の向上につながるでしょう。
利用料金は成功報酬ではなく、一律の料金プランで提供しているため、採用コストを抑えることが可能です。
採用イベントへの出展、会社説明会の動画作成といった各種オプションも豊富で、企業のニーズにあわせた採用活動のカスタマイズができます。採用活動のノウハウが蓄積していない中小企業、本来業務が忙しくて採用活動に人手をさけないスタートアップ企業でも、無理なく効率的な新卒採用に取り組めるでしょう。
新卒採用にお悩みなら、どうぞお気軽に社長メシにご相談ください。
まとめ
日本では労働人口の減少が進み、とくに中小企業では深刻な採用難が続いています。自社が抱える課題を解決するためにも、採用手法を見直していきましょう。
求める人材を確保して早期離職を防ぐには、自社と求職者とのマッチング度を重視することが大切です。ダイレクトリクルーティングやリファラル採用など、企業から学生へアプローチする採用手法も活用しながら、新卒採用の成功を目指しましょう。