人材採用のカギを握る!母集団形成のコツを解説

採用を成功させるには、自社が求める人材像に合った母集団形成をすることが重要です。報酬や福利厚生などの待遇を良くしても、母集団形成が効果的でないと採用後にミスマッチが生じてしまうので注意しましょう。 今回は、人材採用のカギを握る母集団形成について解説します。「優秀な人からの応募を集めたい」と考えるときこそ、参考にしてみましょう。

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人材採用における母集団形成の重要性

母集団形成とは、自社の求人に興味・関心を持っている求職者を集めることです。求める人材像にマッチする母集団を形成できれば、質の高い採用が叶います。

「優秀な人材から多数の応募があった」「誰を採用すべきか迷ってしまうくらい応募が殺到した」など、嬉しい悲鳴が上がるかもしれません。

近年、少子高齢化による生産年齢人口減少の影響を受けた売り手市場が続いていることから、母集団形成が難しくなりつつあります。SNSを使った採用なども広がり、採用チャネルが多角化していることも母集団形成の難しさにつながっています。

自社が求める人材像が集まりそうなチャネルを活用した母集団形成が、採用の成否を分けるのです。

採用で母集団を形成するメリット

ここでは、母集団を形成するメリットを解説します。なぜ「母集団形成」が必要か理解するためにもチェックしてみましょう。

採用の成功率を上げられる

母集団形成をすると、採用の成功率を上げられます。「求めるスキルを持つ人材を採用できた」「採用予定人数をクリアできた」など、目に見える効果が期待できます。

即戦力人材の雇用など難易度の高い採用活動をしたいときや、まとまった人数を新卒で一括採用したいときには、特に母集団形成が欠かせません。

採用確度の高い候補者を集められる

母集団形成は採用確度の高い候補者集めにもつながります。スキルが高い・実務経験が長い・専門知識や資格を保有している・熱意があるなど、採用市場で特にニーズの高い人材からの応募が集まるので、質の高い採用ができるのです。

また、自社が求める人材から応募が集まり、両者とも満足できる採用が叶う確率も高まります。

採用確度の低い候補者ばかり集まってしまうと、工数が増えるのみで効果的な採用活動ができません。「期待していたような人材からの応募がない」「応募数は多いのにスキルを持つ人材がいない」など、ミスマッチの多い母集団形成になってしまう可能性も高まります。

そのため、やみくもに応募総数を増やすことだけを目標とするのは避けましょう。採用ニーズにマッチした人材で母集団を形成することが重要です。

採用コストの適正化が行える

適切な母集団形成により、採用コストを適正化できます。最低限の求人広告だけで済むので採用にかかる外部コストが抑えられ、収益を圧迫しません。

また、入社後にミスマッチが判明して早期離職につながることも予防でき、「常に採用活動している」などのループからも脱却できます。

併せて、採用工数を最小限にできるので、内部コストも削減できる点もポイントです。母集団形成に成功して質の高い候補者から応募が集まれば、円滑な採用を実現できます。書類選考・面接・内定面談など人事部の手間が省け、社内の人件費を抑制する効果にもつながります。

母集団を形成する際のポイント

母集団を形成する際には、いくつかのポイントを押さえる必要があるのでチェックしておきましょう。下記のステップに沿った母集団形成の計画づくりが重要です。

採用計画を立てる

まずは、自社の成長戦略・形成戦略をもとに採用計画を立てます。

採用人数・配属先(部署・部門)・職種・想定年収と役職・採用の拠点となるエリアなどを設定しましょう。次に、ターゲットに求める下記のような条件を明確にすることが重要です。

・年齢層(新卒もしくは中途)

・実務経験年数

・保有資格

・キャリアプラン

・ライフプラン

・学歴

・モチベーションや熱意

・適性 など

可能であれば、具体的なペルソナを設定するのが理想です。「労務事務として3年以上の経験があり、報酬を上げるキャリアアップ転職を検討している人」など具体的にイメージできれば、採用しやすくなります。

ペルソナに近い母集団形成ができるよう、まずはゴールを明確にしておきましょう。

採用計画をもとに採用戦略を定める

採用計画をもとに、採用戦略を定めます。とくに、「いつまでに」「どれくらいの予算で」「何人雇うか」を可視化しておくことが重要です。

ゴールを明確にするためのステップであり、軸がはっきりしていないと目標達成が遠ざかってしまうので注意しましょう。

戦略に基づいた採用手法を検討する

前項で定めた採用戦略をもとに、採用手法を検討します。具体的には採用チャネルの検討がメインになるので、下記を参考に自社に合った方法がないかチェックしましょう。

自社サイトやオウンドメディア

自社の公式HPやオウンドメディアに求人広告を掲載し、母集団形成する方法です。最もローコストで運用できる手法で、フォーマットにとらわれず自由なアプローチが叶います。

ただし、閲覧ユーザーの多い大企業や有名企業に向いている方法です。中小企業やベンチャーでは閲覧される可能性が低いことを理解しておきましょう。

求人広告

求人誌・転職サイト・ハローワークなどに求人広告を掲載する方法です。限られた期間で多くの人にアプローチできるので、一括で大量採用したいときに向いています。

掲載期間に応じて料金が発生するので、長期的な採用活動には向いていません。閲覧ユーザー層をリサーチしておかないと、ミスマッチのある母集団形成になりやすいことにも注意すべきです。

人材紹介

転職エージェント・派遣会社など人材紹介会社を利用する方法です。理想像に近い人を優先して紹介してもらえるので採用確度が高く、最小限の工数で効果的な採用が叶います。採用活動に十分な時間を割けないときや、人事専門の部署がない中小企業などに向いています。

一方、想定年収の30~35%程度の成功報酬がかかるので大量採用に向かない点や、依頼する人材紹介会社によって母集団の質が大幅に異なる点に注意が必要です。

ダイレクトリクルーティング

ダイレクトリクルーティングとは、自社の理想に近い人材に直接アプローチする方法です。「スカウト」「ヘッドハンティング」と呼ばれることもあり、「攻めの採用活動」ができることが特徴です。

ミートアップイベントなどの求職者が気軽に参加できる催しから母集団を形成したり、既存社員の友人・知人に声をかけるリファラル採用をしたり、さまざまな手法が存在します。採用確度の高い母集団形成を実現できるので、ハイスキルな人材をピンポイントかつ少数採用したいときにおすすめです。

実際に採用活動を実施する

採用戦略に沿って、実際の採用活動を開始します。社内報・社内SNS・イントラネット(組織内ネットワーク)などを活用して社内に告知をおこない、受け入れ側の態勢も整えておきましょう。

どのような人材を採用したいのか、なぜ今のタイミングで採用するのかなど全社的な方針を共有できていれば入社後の定着も早くなります。

進捗も共有しながら必要に応じてマニュアルやOJTの準備を進めておけば、採用から育成までワンストップで完了できることも利点です。

まとめ

採用活動の成否を分けるのは母集団の質であり、自社の理想に近い候補者を集めることが重要です。ミスマッチのない採用をスピーディーかつ的確に叶える手法でもあるので、今回の内容を参考にしてみてください。

効率的な母集団形成なら、食事会を通して求職者とつながれる「社長メシ」をご利用ください。新しい採用活動を提案する社長メシは、ほかのダイレクトリクルーティングサービスよりも高いマッチング率で喜ばれています。

自社に興味のある人材にアプローチしたいときに、ぜひお役立てください。