採用活動におけるスクリーニングとは
スクリーニングという言葉は、数多くあるものの中から「ふるいにかける」ことを意味しています。さまざまなシーンで活用されている言葉ですが、採用においてのスクリーニングは、自社の採用基準に応募者を照らし合わせて、条件を満たしていない人材がいないかチェックすることです。
多くの場合で、学歴や資格、経歴などからスクリーニングして、ふるいにかけます。履歴書やエントリーシートのような情報量が少ないものの中から、自社で設定した最低限の条件をクリアできているかを見る工程です。
採用活動の中では、一般的に面接に到達するまでの採用初期に行われます。自社にとってより優秀な人材を採用するという点では、マッチングと同じです。
しかし、マッチングは自社が求める人材を探す行為であることに対し、スクリーニングは採用基準に満たない人を探すという真逆の意味を持っています。
マッチングには多くの情報を必要としますが、スクリーニングは少ない情報からでもふるいにかけられることが特徴です。
採用活動にスクリーニングを取り入れるメリット
選考過程にスクリーニングを取り入れることで、さまざまなメリットがあります。ここでは、採用におけるスクリーニングのメリット3つを厳選しました。
採用コストを軽減できる
会社の規模にもよりますが、採用を行うために費やす時間と費用は、膨大なものとなります。たとえば、採用活動において欠かすことのできない面接の工程です。
応募者全員に対して面接を行うと、場所を確保するための費用はもちろん、面接に関わる人件費が発生します。
せっかく時間とお金を使って面接しても、そもそも自社の採用基準を満たしていない人も応募者の中にはいるでしょう。
スクリーニングを取り入れ、最低限の採用基準を満たしている人材に絞り込んでから面接を行うことで、面接人数を最小限にできるためコストカットが可能です。
採用率が上がる
スクリーニングを取り入れれば、採用につながりそうな人材を絞り込めるため、採用率が上がります。
応募者は、少なくとも企業に対し興味を持って面接に挑んでいるので、企業側も人材を絞ることで面接時のミスマッチを減らすことが可能です。
一人ひとりの選考に集中できる
応募者全員の書類審査や面接での選考を行うとなれば、必然的に一人ひとりにかけられる時間は少なくなります。短い時間で素早く判断しなければならないため、良い人材を見落としてしまう可能性もあるのです。
とくに、面接となると1次面接からはじまり3次面接など、面接官を変えて行う企業も増えています。人数が多ければ面接時間も短くなるため、十分に応募者の良さが知ることができないことも多いのです。
そこでスクリーニングを取り入れれば、人数を絞れるようになるため、ひとりあたりの選考にかけられる時間も増えます。書類を隅々まで確認したり、面接では気になる部分をお互いに質問しあえたりできるので、より自社に合った良い人材の確保につながるでしょう。
採用活動にスクリーニングを取り入れるデメリット
さまざまなメリットがあるスクリーニングですが、デメリットも少なからず存在します。スクリーニングを取り入れる際は、デメリットもしっかり認識した上であらかじめ対策しておくことが重要です。
担当者の主観が入ってしまう
スクリーニングには、さまざまな方法がありますが、人の目でスクリーニングを行う際は注意が必要です。
スクリーニングは、履歴書やエントリーシートのような少ない情報量からふるいにかけるため、学歴や資格などを基準に人材を絞り込みます。
しかし、ここにスクリーニング担当者の主観が入ると、正しい判断でスクリーニングできているとはいえません。
たとえば「この学校はダメ」や「この資格では無理」など、そのときの気分や担当者の偏った見方で判断してしまうと、担当者によって判断基準がバラバラになり、曖昧なスクリーニングとなってしまいます。
優秀な人材も引っかかる可能性がある
スクリーニングは、あくまでも書類上の情報だけでふるいにかけるので、実際の人柄やスキルはわかりません。
たとえば、履歴書やエントリーシートの情報で優れた部分が見えない人でも、実際に面接で会話をしてみるとコミュニケーションスキルが高かったり、リーダーシップ性が優れていたりすることもあるのです。
書類の情報から基準を設定するスクリーニングでは、このような優秀な人材であっても基準を満たしていなければふるいにかけられてしまいます。
代表的なスクリーニングの方法
ここからは、実際の採用に取り入れられることが多い代表的なスクリーニングの方法を紹介します。3つのスクリーニング方法をそれぞれの特徴を交えて解説するので、自社に合っているかを確認しながら見てください。
エントリーシートで行う方法
比較的取り入れやすいスクリーニングの方法は、エントリーシートのチェックです。応募時に提出してもらう、エントリーシートや職務経歴書からスクリーニングを行います。
会社によってスクリーニング基準はさまざまですが、職務経験や学歴などを中心に設定されていることが多いです。
前職の会社や文章能力などもエントリーシートからチェックできるので、これらの項目を総合的に見てスクリーニングします。
最近では、応募時にエントリーシートや職務経歴書だけでなく、簡単な自己紹介や自己PRを動画にしてまとめたものを提出してもらい、スクリーニングに活用する会社も増えてきました。
動画を提出してもらうことで、第一印象や喋り方、雰囲気などの判断材料が増え、より具体的なスクリーニングを行えます。
適性検査を実施する方法
適性を見るためのテストを実施して、その結果からスクリーニングする方法です。よく用いられる適性検査に「SPI試験」や「クレペリンテスト」などが挙げられます。
SPI試験は基礎的な学力から性格までを判断するのに役立ち、クレペリンテストでは心理的な要素から性格などの判断が可能です。
専門性が高い職種に関しては、これらに加え専門知識の習熟度を図るための筆記試験を実施する会社もあります。
適性検査では、テスト結果から学力や知識、性格を可視化できるのが特徴です。会社によって合格基準となる学力や性格の基準を決められるので、スクリーニング基準をしっかりと話し合って決めておきましょう。
AI技術を取り入れる方法
スクリーニングのデメリットにも挙げたように、担当者の主観が入ることで正確なスクリーニングをできなくなることがあるため、AI技術を取り入れる会社も増えてきています。
近年では、提出書類や適性検査の結果をまとめて数値化してくれるAIツールがあり、人の目で判断しないスクリーニングが可能です。
明確な判断基準さえ決定しておけば、AIがその基準で判断するため、主観が一切入ることなくスクリーニングを実施できます。
良い人材を採用するなら「社長メシ」もおすすめ
社長メシは、求職者と企業の双方からオファーを送り合える採用マッチングアプリです。求職者は学生だけに限らず、転職先を探している社会人も登録しているため、新卒も中途も採用できます。
企業側がイベント情報を掲載することで、企業に関心のある求職者からオファーが届きます。その中から気になる人材へ企業側からオファーを送れば会いたい人材にだけ会えるので、スクリーニングのように無駄がない採用が実現可能です。
オファーを送った後、求職者とマッチングが成立すれば、食事会やオフィス、オンラインなどで交流を深めて、よりお互いの理解を深められます。
採用の前に交流し、お互いの理解を深めることで、入社後のミスマッチを減らすことも可能です。
自社に合う人材を採用したいなら、ぜひ社長メシをご利用ください。
まとめ
採用工程にスクリーニングを導入すれば、コストを抑えながら効率的に採用することができます。しかし、スクリーニングにもさまざまな手法やデメリットもあるため、導入時には、社内でよく検討することが大切です。
スクリーニングのように効率的な採用をしたいなら、社長メシも試してみてください。新しい採用の形を取り入れ、優秀な人材を採用しましょう。