近年、中途や新卒に関係なくカジュアル面談を導入する企業が増え始めています。カジュアル面談は、1on1で求職者や学生とフラットな形で話し合う面談のことを指します。
カジュアル面談からいきなり採用に結びつくことは稀ですが、カジュアル面談をきっかけに応募する学生や求職者がいるのは事実です。
そこで、この記事ではカジュアル面談を実施するメリットや進め方、面談時に使える質問例について解説していきます。
カジュアル面談とは?
カジュアル面談とは、1対1で行うカジュアルな雰囲気で行う面談のことです。従来は、社員と上司との間で行われていたものですが、近年は選考の一環として行われることが増えています。
選考のフローとして取り入れる一方で、面談後に合否を判定することはなく、あくまでも「自社への理解を深めてもらう」「学生について知る」ことが主な目的です。そのため、堅苦しい雰囲気がなく、学生のありのままの姿を知ることができます。
概要 | メリット | デメリット | |
---|---|---|---|
カジュアル面談 | 企業と求職者が非公式な設定で面談を行うこと。圧力の少ない環境で双方が情報交換を行う。 | ・リラックスした環境で候補者の本質を知ることができる ・候補者との良好な関係を築きやすい | ・正式な面接と比べて評価が主観的になりやすい ・採用プロセスが非構造的になる可能性がある |
カジュアル面談を実施する意義
カジュアル面談のメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。ここではカジュアル面談のメリットについて紹介します。
メリット①|採用前に企業と応募者とのミスマッチを防げる
カジュアル面談を行うことで、企業と応募者とのミスマッチの予防になります。入社後3年以内に離職する新卒者の割合は約3割といわれており、離職の原因のひとつとして「入社前の企業イメージと現実のギャップ」が挙げられています。
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通常の面接では聞くのが難しい内容でも、選考にかかわらないカジュアル面談なら聞きたいことを気兼ねなく質問することが可能です。入社前に応募者の企業理解を深めることで、離職率を下げることにつながるでしょう。
メリット②|自社の社風や魅力をアピールできる
カジュアル面談では、社内の雰囲気や働くメリットをアピールしやすいため、応募者に自社の魅力をきちんと伝えることができます。
自社の魅力をアピールする際は、「モチベーション源泉の4P」を意識すると良いでしょう。モチベーション源泉の4Pは以下のとおりです。
- People(人と風土)
- Philosophy(企業と理念)
- Privilege(待遇)
- Profession(仕事と事業)
これらの4つのポイントに絞り、自社の魅力を整理して伝えると良いでしょう。
メリット③|母集団を増やすことができる
必ず採用目的でしか求職者や学生としか会わない、というスタンスをやめましょう。さまざまな学生や求職者と採用目的なしで接点を持つことで母集団形成に繋がります。
カジュアル面談は面接とは異なるため、自社の魅力を上手にアピールできれば、優秀な人材を集めやすくなります。
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カジュアル面談の進め方と当日の流れ
カジュアル面談は実際にどのような手順で進んでいくのでしょうか。ここでは、カジュアル面談の事前準備からアフターフォローまでの流れについて紹介します。
STEP①|日程の調整
まずは、面談の日程を決めます。メールなどで学生と日程調整を行い、日程を決めておきましょう。
日程調整等で返信が遅かったりすると、対象者に逃げられてしまうリスクもあるので気をつけましょう。
STEP①|質問事項と伝えるべき内容の洗い出し
日程が決まれば、求職者との面談の流れを事前にシミュレーションする必要があります。その際に押さえておくべきポイントとして下記の3点は押さえておきましょう。
- 求職者に関する情報(あれば)
- 求職者に質問したい内容
- 自社側から伝えたい内容
また、事前に質問を受け付けて回答を準備しておくのもおすすめです。限られた時間内で情報交換をするため、会話の流れをイメージしてスムーズな面談となるように準備しましょう。
STEP②|面談の実施
面談当日の流れのイメージとしては下記の通りです。
- アイスブレイク
- お互いの自己紹介
- 求職者への質問
- 求職者側の返答
- 求職者の返答に対しての深掘り質問
- 求職者側からの質問への返答
- 最後に感謝の気持ちを伝える
まず自己紹介や会社紹介を行い、お互いを認識することから始めます。実際の面談に入る前に、リラックスして話せるようにアイスブレイクの質問を用意しておくと良いでしょう。
企業側から質問をする際は、話の中で気になる部分を掘り下げながら、学生が話しやすいことから話を聞きましょう。
STEP③|アフターフォロー
カジュアル面談は、応募者との情報交換のみが目的のため、選考や採用可否の通知は不要です。
面談後は次のイベントや選考への参加を促すために、メールや電話をするのがおすすめです。
応募者がほかの企業に流れてしまわないように、密なコミュニケーションで応募者の心をつなぎとめておく必要があります。
カジュアル面談を実施する際の注意点
カジュアル面談を実施するときはどのようなことに気を付けなければならないのでしょうか。ここでは、カジュアル面談実施時に注意すべき点を解説します。
注意点①|選考ではないことを事前に伝える
「カジュアル面談は選考ではない」ということは、事前に伝えておいたほうが得策です。
学生や求職者に面接だと感じさせてしまうと素直な情報を聞き出しにくくなり、カジュアル面談のメリットを享受できなくなってしまいます。
合否に関係ないことを伝えたほうが、学生もリラックスでき、本音で話しやすい雰囲気になります。
注意点②|プライベートな質問は避ける
いくらカジュアルな面談であっても、学生のプライベートに踏み込むのは厳禁です。
家庭環境、個人情報、恋人の有無などの話題は避け、学生時代の過ごし方やサークル活動などの話題を選びましょう。
注意点③|一方的な会話をしない
カジュアル面談は面接ではないため、学生と対等の立場であることを意識しましょう。
情報交換や理解を深めるための場であるため、双方向の会話を心がけるのが鉄則です。フラットな立場で話をすることで、面接では得られない情報を得る可能性が高まります。
注意点④|学生のニーズに合った時期に実施する
学生が求めるイベントは時期によって形態が異なります。
カジュアル面談は選考が本格化する前がおすすめです。4~6月の選考後期は選考に直結するイベントの需要が高まるため、本格化する前に開催しましょう。
カジュアル面談で優秀な人材を探すための質問例
カジュアル面談で優秀な人材を探すには、どのような話題を選べば良いのでしょうか。カジュアル面談で役立つ質問内容や具体例を解説します。
質問①|就職・転職活動の状況
就職活動の状況は王道の質問です。
就職活動状況や競合企業を把握することで選考フローの計画を立てやすくなります。
たとえば、以下のような質問を投げかけると良いでしょう。
- 「就職・転職活動を始めた時期は?」
- 「選考が始まっているか?」
- 「ほかにチェックしている企業は?」
ただ、あまりズカズカと聞くのではなく自然な流れで話を聞き出すようにしましょう。
質問②|キャリアプラン
キャリアプランも聞くことで、自社とマッチする人材がどうか探ることができます。
必要な人材や任せたいポジションなどのイメージをつかみやすくなります。例えば以下のような質問をしてみましょう。
- 「10年後の自分のイメージは?」
- 「スペシャリストとジェネラリストどちらを目指しているか?」
質問③|企業選びで重要視するポイント
就職活動の際の企業選びで重視するポイントも重要な質問です。
社風やニーズにマッチする人材かどうか判断しやすくなります。質問としてはなどを聞いてみましょう。
- 「転勤の可否は?」
- 「希望年収は?」
- 「譲れない条件は?」
新卒者のカジュアル面談なら「社長メシ」を活用しよう
新卒者とのカジュアル面談を考えているのなら、「社長メシ」をご活用ください。「社長メシ」は求職者と経営者をつなぐ採用マッチングアプリ。経営者はもちろん、人事の方もご利用いただけます。
企業がアプリ内でイベント情報を掲載することで、自社に興味・関心のある学生からオファーが届きます。
届いたオファーの中から気になる人材を選択すれば、食事会や会社説明会などに招待でき、フラットな雰囲気で学生と交流することが可能です。
また、成長意欲が高い学生が集まっているので、優秀な人材の確保を目指すことができます。しかも、成果報酬はなく一律の料金プランでご利用できるため、コストパフォーマンスも高いことも大きな魅力です。
カジュアル面談の企画をお考えの方は、ぜひ社長メシへお問い合わせください。
まとめ
今回は、新卒採用を考える際のカジュアル面談について紹介しました。カジュアル面談は、採用後のミスマッチを防ぐためにも、企業が本当に欲しい人材を獲得するためにも非常に有効な手段です。自社をアピールする機会にもなるため、新卒採用を考えるならカジュアル面談の実施をおすすめします。
カジュアル面談を考えているなら、「社長メシ」の活用がおすすめです。成長意欲が高い学生と面談を重ね、自社が本当に欲しい人材を確保することができます。ぜひ一度ご相談ください。