内定辞退が生じる原因とは
問題に対する解決策を考える前に、まずは問題が起こる原因を把握することが重要です。内定辞退を防止するために、内定辞退が生じる主な原因を把握しておきましょう。
漠然とした不安がある
内定辞退の主な原因のひとつが、漠然とした不安です。内定者のなかには、「他社のほうが良いのでは」「本当にこの企業に決めて良いのか」と考えすぎて、内定ブルーのような状態に陥ってしまう人がいます。
そのため、メールや面談を通じてコミュニケーションを取ったり、インターンシップや1日入社体験を開催して入社後の環境をイメージしやすくしたりと、フォローすることが大切です。ほかの内定者や社員と交流できるイベントを開催するのも良いでしょう。
企業側のフォローがないまま放置されると、どんどん不安が大きくなってしまい、内定辞退につながります。
採用担当者へ不満を持っている
採用担当者に対する不満も、内定辞退が生じる原因としてよく挙げられます。採用担当者に面接で高圧的な態度を取られたなどで不快感を覚えると、企業全体に対するイメージが悪くなるため、「こんな会社で働きたくない」と内定辞退につながります。
メールなどのレスポンスが遅い、求人票に記載されている条件と異なる条件を提示されたなども、企業に対する信用が失われる原因になるため注意が必要です。
雇用条件や待遇に納得していない
面接や内定後の面談などで聞いた雇用条件に不満があり、内定辞退するケースもあります。求人媒体によっては求人票に掲載できる情報に限りがあるため、最低限の雇用条件を書いておき、詳細は面接や内定後の面談で説明しようと考える企業は多いのではないでしょうか。
この場合、求職者は残業時間や転勤の有無、配属先などについて、面接時や内定後に初めて知ることになります。詳細な雇用条件が希望と合わないために、内定を辞退することがあるのです。
企業説明会や面談など選考の初期段階で情報を開示し、内定者の希望条件と実際の雇用条件のすり合わせを行うことが大切です。
志望度の高い企業から内定が出ている
より志望度の高い企業から内定が出たことで、内定を辞退するケースもよくあります。第一志望の企業があるものの、滑り止めとして少し志望度が低い企業から内定を得ている場合などに起こります。
また自社への志望度が高くても、競合他社と差別化を図ったり自社独自の魅力をアピールしたりするのを怠ると、ほかの企業に心変わりされることもあるでしょう。
内定辞退を防止するための取り組み
内定辞退を防止するために大切なのは、無理に引き止めて内定辞退の数を減らすことではありません。内定辞退が生じる主な原因は、コミュニケーション不足によって内定者に不安を抱かせたり、不快感・不信感を与えたりすることです。
無理に引き留めるようなことをすれば、さらに不安や不快感が強くなり、内定辞退が生じる可能性が上がってしまいます。
何よりも、内定者としっかりコミュニケーションを取って良好な関係を築き、不安を払拭することが大切です。具体的にはどうすれば良いのか、内定辞退を防止するための取り組みを紹介します。
連絡頻度を増やす
内定者とこまめにコミュニケーションを取ることは、内定者の不安の軽減につながります。選考から内定後まで、相手を放置しないよう注意して、スピーディーな対応・レスポンスを心がけましょう。
相談や質問にすぐに対応できるように、体制を整えておくことも重要です。採用サイト経由だと対応が遅れやすいので、電話やメール、SMSなど、内定者と直接連絡が取れるコミュニケーションツールを用意しましょう。
採用した理由を伝えて歓迎する
内定者は、自分が採用された理由が気になるものです。採用理由を伝えて入社を歓迎すれば、内定への納得感が出て入社意欲を高められるでしょう。
事務的な内容だと「本当にそう思っているのか」「自分の能力で活躍できるのか」と不安を抱かせてしまいます。内定を通知する際は個々に採用理由を伝えることがおすすめです。
歓迎している姿勢を伝えるために、内定式でお祝いの品をプレゼントするのも良いでしょう。
イベントを開催して交流する機会を設ける
新卒採用では、内定から入社までに半年以上の期間が空くことがあります。この間に気持ちが変わったり不安を感じたりすることで、内定辞退につながることも少なくありません。
1~2ヶ月に1回程度の頻度で、内定者と交流を図れるイベントを開催すると良いでしょう。内定者の入社意欲を維持することが期待できます。
内定辞退を防止するために開催したいイベント
新卒採用では、内定から入社までの期間が長くなるため、入社意欲が削がれないように定期的にイベントを開催するのがおすすめです。ここでは、どのような内容のイベントが良いのかを解説します。
社内見学
内定辞退防止のために開催したいイベントのひとつが社内見学です。入社前に職場環境や社内の雰囲気、社員の人柄などを知れると不安の解消を見込めます。
昨今は感染症対策などを考慮し、オンライン採用を行う企業も増えていますが、事前に社内見学をする機会は欠かせません。社内の雰囲気を見てから入社を決断する人も多いので、内定承諾書の提出期限前までに実施すると良いでしょう。
他の内定者との懇談会
内定者同士の懇談会を開催するのも良いでしょう。内定者はどんな社員がいるかだけではなく、どんな人が同期になるのかも気になるものです。懇談会などで同期とのつながりができれば、不安が軽減できるでしょう。
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【企業担当者向け】内定者懇親会の案内メールに記載する内容とは
座談会
業務内容への理解を深めてもらうには、社員との座談会がおすすめです。実際に働いている社員から、業務内容や社内の環境などについての話が聞ければ、入社後の環境に対する漠然とした不安を払拭しやすくなります。
カジュアルな雰囲気を保つよう心がければ、安心感や親近感も抱いてもらえるでしょう。
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座談会を盛り上げるには?盛り上げるポイントやテーマタ10つを紹介。
体験入社・内定者アルバイト
内定辞退の防止策として体験入社や内定者アルバイトを実施するのも効果的です。内定が出た企業で実際に働いてみれば、具体的な業務内容や社内の雰囲気などが掴みやすくなるため、内定者の不安が軽くなります。
入社前と入社後のギャップが少なくなるため、「こんなはずじゃなかった」と新入社員が早期退職するのも防げるでしょう。
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【採用担当者向け】内定者アルバイトを行う目的とメリットを紹介
内定辞退を防止するには応募者との信頼関係が重要
内定辞退を防ぐには、内定者の不安を払拭して信頼関係を築き、入社意欲を高めることが大切です。また、ほかの企業に心変わりしてしまうのを防ぐためには、自社の魅力を十分に伝える努力も必要になります。
内定者とのコミュニケーションが不足すると内定辞退につながりやすいため、イベントを開催したり体験入社を実施したりして、定期的に接触するようにしましょう。イベント開催が困難な場合は、メールなどを使ってこまめに連絡を取ることが重要です。
内定辞退を防止したいなら、ぜひ社長メシもご活用ください。社長メシは求職者と企業が双方向にオファーを送り合える「採用マッチングアプリ」です。
企業のビジョンや風土を伝えられるため、マッチングの精度が高く、採用活動が効率化できます。企業主導の食事会やオンラインでの交流会などで親交を深められるため、内定辞退や入社後のミスマッチ防止にも役立ちます。
まとめ
企業を悩ませる内定辞退は、コミュニケーション不足などによって内定者に不安や不満を抱かせることが原因で起こります。
内定辞退を防ぎたいのであれば、こまめな連絡やイベントの開催などで不安を払拭し、内定者と信頼関係を築きましょう。