「求人広告を出しても、なかなか欲しい人材から応募が来ない」「人材紹介の費用が高く、採用コストを抑えたい」——こうした課題を抱える採用担当者に注目されているのが、ダイレクトリクルーティングです。
本記事では、ダイレクトリクルーティングの5つのメリットを中心に、デメリットや他の採用手法との違い、成功させるためのポイントまで詳しく解説します。
ダイレクトリクルーティングとは
ダイレクトリクルーティングとは、企業が求職者に直接アプローチする採用手法のことです。求人広告や人材紹介のように「応募を待つ」のではなく、企業側から能動的に働きかけることから「攻めの採用」とも呼ばれています。
具体的な手法としては、スカウト型サービスの活用、SNSでのアプローチ、自社開催のセミナー・勉強会、リファラル採用などが挙げられます。
近年、労働人口の減少や採用市場の売り手化が進む中、優秀な人材を確保する手段としてダイレクトリクルーティングを導入する企業が増えています。
▼関連記事 【企業向け】ダイレクトリクルーティングとは?具体的なやり方やポイントダイレクトリクルーティングと他の採用手法との違い
ダイレクトリクルーティングを検討する際は、他の採用手法との違いを理解しておくことが重要です。
求人媒体との違い
求人媒体は、転職サイトや求人サイトに募集広告を掲載し、求職者からの応募を待つ手法です。幅広い層から応募を集められる反面、自社が求める人材が応募してくるとは限りません。また、応募数が多いほど選考の工数が増える傾向にあります。
一方、ダイレクトリクルーティングでは企業側がターゲットを絞ってアプローチするため、求める条件に合った人材だけを母集団として形成できます。
人材紹介との違い
人材紹介は、エージェントが企業と求職者の間に入り、マッチングを行う手法です。採用が決定すると、採用した人材の年収の30〜40%程度を成功報酬として支払うのが一般的です。
ダイレクトリクルーティングでは企業が直接候補者とやり取りするため、中間コストを抑えられます。また、エージェント経由では出会えなかった人材にもアプローチできる点が特徴です。
転職イベントとの違い
転職フェアや合同説明会などのイベントは、求職者と直接会えるメリットがあります。ただし、イベントに参加した求職者が自社のターゲットとは限らず、参加にはマンパワーも必要です。
ダイレクトリクルーティングでは、事前に候補者のスキルや経歴を確認した上でアプローチできるため、より質の高い母集団を形成しやすくなります。

ダイレクトリクルーティングの5つのメリット
ダイレクトリクルーティングには、従来の採用手法にはない多くのメリットがあります。
1. 欲しい人材に出会える
求人媒体に募集広告を出す手法では、応募者を集めやすい反面、自社が求める人材だけが応募してくるとは限りません。応募者数が増えるほど、書類選考や面接の工数も膨らみます。
ダイレクトリクルーティングでは、人材データベースから自社の求める条件に合致する候補者を検索し、ピンポイントでアプローチできます。経歴やスキル、志向性といった情報を事前に把握した上でコンタクトを取るため、最初から求める人材に出会いやすいのが大きなメリットです。
2. 潜在層にアプローチできる
求人媒体や人材紹介を活用した採用では、すでに転職活動を始めている「顕在層」からの応募が中心となります。
しかし、市場には「今すぐ転職するつもりはないが、良い会社があれば検討したい」「情報収集だけしておきたい」といった転職潜在層も存在します。こうした潜在層は、複数の企業を比較検討している顕在層よりも、採用に至る確率が高いケースもあります。
ダイレクトリクルーティングでは、企業側からアプローチすることで、このような潜在層にも自社の魅力を伝えられます。将来の転職候補として自社を認知してもらうきっかけを作れる点も、大きなメリットといえるでしょう。
3. ミスマッチを防げる
求人媒体や人材紹介経由の採用では、選考過程で候補者と深く交流する時間が限られています。その結果、入社後に「思っていた仕事と違った」「社風が合わない」といったミスマッチが発生し、早期離職につながるケースも少なくありません。
ダイレクトリクルーティングでは、スカウトメールのやり取りやカジュアル面談などを通じて、候補者との交流を深めていきます。その過程で自社の魅力やビジョン、働き方を丁寧に伝えられるため、「この企業で働きたい」という気持ちを醸成しやすくなります。
相互理解が進んだ状態で選考に進むことで、入社後のミスマッチを防ぎやすくなるでしょう。
▼関連記事 採用ミスマッチとは?起きる原因や防ぐための対策を詳しく解説4. 採用力が高まる
ダイレクトリクルーティングでは、自社が主体となって採用活動を進めます。どのような人材を必要としているのか、どのようなメッセージを送れば興味を持ってもらえるのか、常に試行錯誤しながら改善を重ねていきます。
スカウトメールの開封率や返信率、面談設定率といった指標を分析することで、自社の採用における強み・弱みが明確になります。PDCAを回しながらノウハウを蓄積することで、外部サービスに依存しない高い採用力を身につけられるでしょう。
5. 採用コストを削減できる
求人媒体に広告を掲載すると、掲載費用が発生します。人材紹介を利用すると、採用決定時に年収の30〜40%程度の成功報酬を支払う必要があります。年収500万円の人材を採用した場合、150〜200万円のコストがかかる計算です。
ダイレクトリクルーティングサービスの料金体系は、大きく「先行投資型(データベース利用料)」と「成果報酬型」に分かれます。先行投資型の場合、年間100〜400万円程度でデータベースを利用でき、期間内であれば何人採用しても追加費用はかかりません。成果報酬型の場合も、人材紹介より低い水準に設定されていることが多いです。
また、SNSや自社イベントを活用したダイレクトリクルーティングであれば、広告費や成功報酬といった外部コストを大幅に抑えることも可能です。
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ダイレクトリクルーティングのデメリット
ダイレクトリクルーティングにはメリットがある一方で、注意すべきデメリットも存在します。導入を検討する際は、以下の点を踏まえておきましょう。
採用活動が長期化する場合がある
ダイレクトリクルーティングでアプローチする候補者は、自社に興味を持っていても、必ずしも今すぐ転職したいと考えているわけではありません。企業がアプローチしてから応募に至るまでの期間は長くなりやすく、途中で離脱されるケースもあります。
そのため、欠員が出てすぐに人員を補充したい場合には、ダイレクトリクルーティングは適していません。短期間での採用を目指すなら、求人媒体や人材紹介を併用するほうが効果的です。
ただし、ミスマッチを防ぐ観点では、ダイレクトリクルーティングに優位性があります。採用の有無にかかわらず日常的にダイレクトリクルーティングを続け、候補者の母集団を形成しておくことで、必要なときにスムーズに選考を進められるでしょう。
業務の負担が増える可能性がある
求人媒体や人材紹介では、所定の手続きを済ませれば、基本的には応募や紹介を待つだけです。しかし、ダイレクトリクルーティングでは以下のような業務を自社で行う必要があります。
- ターゲット人材の選定
- スカウトメールの作成・送信
- 返信への対応
- カジュアル面談の実施
- SNSの運用
- セミナー・説明会の準備・開催
これらの業務が増えることで、採用担当者の負担は大きくなります。社内でリソースを十分に確保できなければ、ダイレクトリクルーティングが中途半端に終わってしまうリスクもあります。
こうした課題を解決する方法のひとつが、求職者から企業へオファーが届く「逆求人型」サービスの活用です。
たとえば「社長メシ」は、企業から求職者へオファーを送れるだけでなく、求職者から企業へオファーが届く双方向オファー型の採用マッチングアプリです。社長や採用担当者の記事を掲載し、イベントを公開しておくと、興味を持った学生や求職者からの逆オファーが届きます。
届いたオファーの中から採用したい人を選び、食事会やオフィス面会、オンラインでのコミュニケーションを通じて交流を深めていきます。求職者側から興味を持ってアプローチしてくるため、通常のダイレクトリクルーティングよりもマッチング精度が高く、内定承諾率の向上にもつながります。
社長メシは4つの料金プランから選択でき、社長記事の掲載だけなら無料で利用可能です。
ダイレクトリクルーティングの費用相場
ダイレクトリクルーティングの費用は、利用するサービスや料金体系によって異なります。
先行投資型(定額型)
データベースの利用料を先に支払う方式です。年間100〜400万円程度が相場で、契約期間内であれば何人採用しても追加費用はかかりません。採用人数が多い企業や、長期的に活用したい企業に向いています。
成果報酬型
採用が決定した際に報酬を支払う方式です。一人あたりの採用コストは30〜100万円程度が相場で、人材紹介の成功報酬(年収の30〜40%)と比較すると低く抑えられるケースが多いです。初期費用を抑えたい企業や、採用人数が少ない企業に向いています。
SNSや自社イベントを活用する場合は、外部サービスへの支払いを抑えられますが、運用にかかる人件費や準備コストは発生します。
▼関連記事 ダイレクトリクルーティングの費用は?平均費用相場や効率的な活用のポイント
ダイレクトリクルーティングを成功させる5つのポイント
ダイレクトリクルーティングの効果を最大化するために、以下のポイントを押さえておきましょう。
1. 企業の魅力を明確にする
自社がアプローチしたい優秀な人材は、他社からもアプローチを受けている可能性が高いです。競合他社と比較されたときに選ばれるためには、自社ならではの魅力を明確にしておく必要があります。
求職者にとっての自社の魅力は、経営者や採用担当者には気づきにくいものです。直近で入社した社員に「なぜ自社を選んだのか」「入社後に感じたギャップは何か」をヒアリングすると、アピールすべきポイントや改善点が見えてくるでしょう。
採用担当者だけでなく、現場の社員も巻き込んで企業全体で魅力を発信することが重要です。
2. 理想の人物像を明確にする
「なんとなく良さそう」という曖昧な基準で採用を進めると、ミスマッチの原因になります。ダイレクトリクルーティングを行う前に、理想とする人物像(採用ペルソナ)を明確にしておきましょう。
新卒採用であれば、学部・能力・人柄・価値観などが基準になります。中途採用であれば、職種経験・スキルレベル・マネジメント経験などが重視されます。実際に活躍している社員をモデルにすると設定しやすいでしょう。
人物像を明確にしておくことで、書類選考や面接の評価基準が統一され、採用に携わる社員間で共通認識を持ちやすくなります。
ただし、人物像にこだわりすぎると、自社に必要な人材を見逃すリスクもあります。実際に話してみることで、第一印象では分からなかった一面が見えてくることもあるため、柔軟な姿勢も持ち合わせておきましょう。
▼関連記事 採用ペルソナとは?具体的な設定手順や定めるメリットを解説3. PDCAを回して自社の型を作る
ダイレクトリクルーティングは、導入してすぐに成果が出るとは限りません。最初は採用ノウハウが確立していないため、試行錯誤が必要です。
スカウトメールの開封率・返信率・面談設定率といった指標を定期的に分析し、改善を重ねていきましょう。どのようなターゲットに、どのような文面でアプローチすれば効果的かを検証することで、自社ならではの勝ちパターンが見えてきます。
採用ノウハウが確立すれば、業務効率も向上し、長期的な採用コストの削減にもつながります。
4. 数よりも質を重視する
ダイレクトリクルーティングは、一人ひとりの候補者に個別でアプローチする手法のため、大量採用には向いていません。一度に多くのスカウトメールを送ろうとすると、かえって業務負担が増えたり、テンプレート的な文面になってミスマッチを招いたりする可能性があります。
まずは理想の人物像に照らし合わせて、適切な候補者を選定することが重要です。「この人に入社してほしい」と思える候補者に絞って、丁寧なアプローチを心がけましょう。
5. カスタマーサクセスを活用する
ダイレクトリクルーティングサービスを利用する場合、各サービスには採用活動をサポートするカスタマーサクセス(CS)担当がいます。
カスタマーサクセスは、ダイレクトリクルーティングの専門家であり、他社の成功事例にも精通しています。自社の課題や目標を共有することで、スカウト文面の改善案やターゲティングのアドバイスなど、客観的な視点からサポートを受けられます。
カスタマーサクセスと密に連携することで、より効率的に採用活動を進められるでしょう。
ダイレクトリクルーティングなら社長メシの共感採用がオススメ
「スカウトメールを送る時間がない」「なかなか返信が来ない」といった課題を抱える企業には、双方向オファー型の採用マッチングサービス「社長メシ」がオススメです。
社長メシは、企業から求職者へオファーを送れるだけでなく、求職者から企業へ逆オファーが届くのが特徴です。社長や採用担当者の記事を掲載し、イベントを公開しておくと、企業理念やビジョンに共感した候補者からアプローチが届きます。
届いたオファーの中から採用したい人を選び、食事会やオフィス面会、オンラインでのコミュニケーションを通じて交流を深めていきます。共感をベースにマッチングするため、内定承諾率の向上や入社後のミスマッチ防止にもつながります。
料金は4つのプランから選択でき、社長記事の掲載だけなら無料で利用可能です。ダイレクトリクルーティングの効果を高めたい企業は、ぜひお試しください。

ダイレクトリクルーティングに関するよくある質問
ダイレクトリクルーティングはどんな企業に向いている?
採用のミスマッチを減らしたい企業、採用コストを抑えたい企業、特定のスキルや経験を持つ人材をピンポイントで採用したい企業に向いています。一方、短期間で大量採用したい場合は、求人媒体や人材紹介との併用がオススメです。
ダイレクトリクルーティングは新卒採用にも使える?
新卒採用にも活用できます。近年は新卒向けのスカウト型サービスも増えており、学生に直接アプローチする企業が増えています。早期から優秀な学生と接点を持てるため、採用競争が激しい業界では特に有効です。
スカウトメールの返信率はどれくらい?
サービスや業界によって異なりますが、一般的に10〜20%程度といわれています。返信率を高めるには、テンプレートではなく候補者一人ひとりに合わせた文面を作成し、自社の魅力や「なぜあなたに声をかけたのか」を具体的に伝えることが重要です。
まとめ
ダイレクトリクルーティングは、企業が求める人材に直接アプローチできる「攻めの採用」手法です。
主なメリットとして、欲しい人材に出会いやすい、転職潜在層にもアプローチできる、ミスマッチを防ぎやすい、採用力が高まる、採用コストを削減できるといった点が挙げられます。
一方で、採用活動が長期化しやすい、業務負担が増えるといったデメリットもあるため、自社の状況に合わせて他の採用手法と組み合わせることが重要です。
ダイレクトリクルーティングを成功させるためには、企業の魅力と理想の人物像を明確にし、PDCAを回しながら自社ならではの採用ノウハウを蓄積していくことが鍵となります。
採用市場の競争が激化する中、自社の採用力を高めたい企業は、ダイレクトリクルーティングの導入を検討してみてはいかがでしょうか。



