【リファラル採用】社内告知の前に準備しておくべきこと
ここでは、リファラル採用を始める前に準備しておくべきことを解説します。社内告知前に準備したいことだけでなくリファラル採用を行うときのポイントにも触れるので、参考にしてみてください。
リファラル採用の導入目的を明確にする
まずは、リファラル採用の導入目的を明確にします。なぜリファラル採用を実施するのか、課題意識を明確にしておきましょう。
また、リファラル採用を実施するメリットを社内に発信して共有しましょう。このとき、現場の社員が得られるメリットにフォーカスすることが重要です。「採用コストを軽減できるから」など人事側の都合だけアピールしてしまうと、社員の協力を得にくくなります。
採用者と一緒に働くことになる現場目線でのメリットを訴求するよう意識することで、協力的な体制を構築しやすくなるので取り入れてみましょう。
部署・部門ごとに採用したい人物像を明確にする
採用したいと思える理想的な人物像は、部署・部門ごとに異なります。例えば、営業部門から「未経験でも構わないのでとにかくバイタリティーとハングリー精神のある若手人材が欲しい」というオーダーが届くことがあります。
一方、情報システム部門からは「社内システムエンジニアとして十分な実務経験があり専門性の高い人材をスキル重視で採用したい」というオーダーが届くかもしれません。
まずは部署・部門ごとの責任者にヒアリングを重ね、社員間に具体的な採用基準を浸透させましょう。成功すればマッチ度の高い人材を紹介してもらいやすくなり、入社後のミスマッチ防止も期待できます。
PDCAを回すためのKGIやKPIの設定を行う
リファラル採用を形骸化させないため、PDCAを回す材料を収集します。具体的には、KGIやKPIを設定しておくのが理想です。
どの部門から何人紹介されたか、書類選考や面接の通過率がどれくらいか、採用後の定着率は高いかなど、フェーズ別の目標と照らし合わせます。
目標を達成していない項目は、改善が必要です。目標に達している項目については、全社的に成功の秘訣を共有して標準化を図りましょう。
目標を定めずにリファラル採用を実施すると、リファラル採用という仕組みだけが存在する状態になりやすく、何年間も紹介がゼロという事態になりかねません。
リファラル採用における社内告知の失敗事例
ここからは、リファラル採用の社内告知に失敗した事例を紹介します。リファラル採用における社内告知で成功するためにも失敗の原因を把握しておきましょう。
社内告知の頻度が少なすぎる
社内告知の頻度が少なすぎると、リファラル採用自体の認知度が上がりません。リファラル採用が形骸化し、社員にリファラルを紹介してもらえなくなる可能性が高いです。
また、「ただ友人を紹介してくれと依頼しているだけ」など間違った認識が蔓延してしまう原因にもなります。リファラル採用を社員に認知してもらえず、協力的な体制を構築できないことで、人事部の怠慢だと思われてしまうこともあるでしょう。
まずはリファラル採用の意義・目的を広く伝達し、社内に浸透したら具体的な採用基準やインセンティブの紹介に移るのが理想です。定期的にリマインドして、リファラル採用へ意識を向けてもらえるよう計画的に告知しましょう。
社内告知がメールやチャットでのみ行われている
リファラル採用に限らず社内への告知手法としてメール・チャットがよく使われますが、それだけで完結するのは問題です。メールやチャットは読み飛ばされてしまうリスクが高く、形式的な告知になりかねません。
社内報も同様であり、開封率を追いかけて社員へ開封を促すことはできますが、本質的な理解が得られているかまでチェックできない点に注意が必要です。
目につく場所にポスターを掲示したり、朝礼・部署会議などで定期的に話題に上げてもらったりと、対面での告知手法も考えましょう。上司から直接声をかける、1on1ミーティングの場で話題にするのも効果的です。
会社全体へ向けた告知のみを行っている
全社に向けてリファラル採用の告知をすることはもちろん必須ですが、それだけでは「誰かがやるだろう」という意識になりがちです。社員一人ひとりが参画するイメージが根付きづらく、どこか他人事のような空気が漂ってしまうかもしれません。
定期的に特定の部署・部門など、ターゲットを分けて発信することが大切です。特に人手が足りていない部門やロールモデルとなる人物が多く在籍する部門には積極的な協力を募り、個人の意識を引き上げていきましょう。
ほかにも、上司から部下へ個別に告知するなどの手法も役立ちます。
【リファラル採用】社内告知を成功させるためのポイント
ここでは、リファラル採用の社内告知を成功させるポイントを解説します。
下記のポイントを意識して社内告知を実施すれば、形骸化を防げるだけでなく積極的な紹介を期待できます。
適切な頻度で社内告知を行う
社内告知は、適切な頻度かつ適切な範囲で実施しましょう。一概に月何回告知すべきとマニュアルで定めず、自社のデータを元に適切な告知頻度を決めていくのが理想です。特に、転職市場が活性化しやすい時期に合わせて告知するなど、人事部が持つデータを有効に活用することが大切です。
また、繁忙期など現場が忙しいタイミングでリファラル採用の告知をしても後回しにされてしまうもあります。閑散期や比較的業務が落ち着いているタイミングを狙って告知しましょう。「また同じ連絡が届いた」というマンネリ感を生じさせないためには、定期的に告知の対象を変える工夫も必要です。
面談実施率・採用率などのデータを開示する
実際にリファラル採用が動いていることを理解してもらうために、紹介数・面談実施率・採用率・配属先などを開示します。
また、実際にリファラル採用で入社した人が活躍している姿を共有することで、自分も友人を紹介してみようという気運も高まります。
リファラル採用は、成功している雰囲気づくりが重要とされています。リファラル採用に対してポジティブなイメージを持ってもらえるよう工夫を凝らしましょう。
経営層も社内告知に積極的に関わる
マネージャーや役員など現場への影響力のある人が、積極的に社内告知に関わることが重要です。告知だけでなく実際にマネージャーが友人を紹介するなど、自ら参画する意思を持つことが求められます。
身近な存在である上司の友人が実際に入社した姿や活躍している様子を目の当たりにすれば、リファラル採用に対してよいイメージが根付きます。社員が「自分も友人を紹介してみようかな」と思うきっかけにもなるので、取り入れてみてください。
まとめ
リファラル採用を成功させるためには、効果的な社内告知を行うことが必要です。制度の形骸化や採用後のミスマッチを防ぐためにも、万全の準備をしてから告知しましょう。また、協力を得られるようメール・チャットでの発信以外に対面形式で発信するなどの工夫が必要です。
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